代官山 蔦屋書店

日本商環境デザイン協会 (JCD) レビュー

書店空間の新しいタイプを牽引する書店のひとつ。それを大型書店形式で、しかも閑静な住宅街区に実現させた。本の置かれ方もジャンル別配架ではなく、ライフスタイル別配架だ。たとえば旅のコーナーに料理本や詩や哲学書が並ぶ。こうしたコラージュ型配架をシーンと見立て、この大型書店は、映画のシークエンスのように空間が繋がるのである。白いセラミックタイルの織物のようなファサードを持つ分棟形式の２階建であり、東京の閑静な住宅街、代官山に調和する。内部の素材は自然な風合いのタモ材で統一される。天井までの棚、ちょっと寄り道するためのベンチ、手元のスタンド照明、布のペンダント。それらが住まいのように心地よい。

建築設計：Klein Dytham architecture (KDa) / Astrid Klein, Mark Dytham
2012年 World Architecture Festival 賞 ショッピングセンター部門最優秀賞
2013年 Wallpaper* Design Awards 2013, Best Bookshop、Design for Asia賞 商業施設部門 大賞